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2010.2.27

◆デザインコンシャスであること

文具への想い

個人の主観ではありますが、1990年代後半から2000年に突入する時代、デザインコンシャスという概念がごくごく一般化し始めてきたのではないかと思います。言うなれば企業が経営活動を行う為に2つの理由から「デザイン」を意識して利用するようになり、消費者や社会において「デザイン」ということが「大切だ」と思われるようになってきたのではないか思います。今まで、「大量消費」「効率化」を促してきた、広告・宣伝、そして製造、販売が一転、「デザイン」を意識し始め、「デザインコンシャス」な時代へと移ったのではないかと思います。
先日、東京へ出張に出た際に、老舗の文具メーカー、デザインフィルさんのプライベートショウへ訪問させて頂きました。文具の世界で、お歳を召された方に「デザインフィル」と言っても、ひょっとすると通じないこともあるかもしれません。でも、「ミドリ」と言えば誰しもご存じかと思います。2007年にミドリさんがデザインフィルと社名変更をされたとき、実は私はものすごくこの会社に興味を持ち、デザインフィルさんのことを調べました。当時、実はミドリさんとの関係はさほど深くなく、私も「ファンシー文具メーカーさん」かなくらいの認識しかありませんでした。ところが、いろいろと拝見させて頂き、「なるほど!納得!すごい!」それがそのときの率直な印象でした。
ホームーページ上から得ることのできる少ない情報からデザインフィルさんについて観察をして、妄想を膨らませるばかりでしたが、昨年、ノックスカンパニーの営業の方と商談をさせて頂ける機会がありました。その際に、本社へ押しかけたのですが、もう、ますますデザインフィルさんのことを知りたいと思うようになり、いつか代表の会田氏にお会いして、「いろいろとお話をおうかがいしたいな。」とも思いました。何に対して「納得」したり、何に対して「すごい!」と思ったかは、会田氏の著書、「デザインで視せる企業価値」を読んで頂ければすぐにお判りになるかと思います。若輩ながら思いますが、この本は若手の2代目、3代目で経営サイドに立たれている方にはぜひ読んで頂きたい。特に小売店や問屋さんで、旧態依然の企業体質の改善に悩んでおられる方、もしくは、その意識すら心の奥底に<無理やり>しまわれている方には是非是非お薦め致します。「できるできない」ではなく、「やるかやらない」かであるということを「デザイン」という切り口から、改めて教えて頂ける本であると思います。
さて、「デザイン」はノンバーバル(非言語)なコミュニケーションツールでありながら、お互いの思想(アイデア)や思い(マインド)の距離感を短時間で縮め、共有化をすすめることのできる、この上なく素晴らしいツールであると私は思います。例えば自分の好きなデザイナーブランドの商品を身に着けている人と出会ったとき、何かしらのシンパシーを感じないでしょうか。人間は元来、仲間を求めている生き物であり、共通感(Common Sense)により安心感や自己の存在意義を高めようとするものではないかと思います。そして単純に視覚デザインだけではなく、音楽=聴覚、香=嗅覚、素材=触覚などなど、人間の五感全てに「デザイン」は働きかけることのできるものだと思います。
昨今の企業活動においては、「当社はこんなことを思っています。」とか「当社はこんな会社です。」というメッセージを「デザイン」によって伝えることが多く、自分たちのターゲット顧客層を企業側が意識する為のツールとしても用いられることがあるのではないでしょうか。企業は「自分たちのサービスや商品は<あ・な・た>に利用して欲しい」と言う強いメッセージをデザインというツールに載せて表現するのです。これは決してコントロールという悪い意味ではなく、企業がより良いサービスや商品を適当なユーザーに提供していくためには必要なものであると思います。
対外的な表現ツールとしての他に、企業にとって「デザイン」が重要なことがもうひとつあります。それは、企業が組織として成長していく為の、人が組織の中で成長していく為の、道標としての「デザイン」だと私は思います。大手の企業では20年くらい前でしょうか、昨今では中小、零細企業でもあたり前のように導入されてきたCIという概念。その概念の大事な部分は対外的に、「ウチの会社はこういう旗を掲げていますよ!」というだけではなく、その裏側で、「私たちはこの旗の下に活動をしています!」という部分だと思います。古い時代、企業は会長、社長、創業者やその家族がそこにシンボルとして存在してれば良かった。ただ、そんな時代はもう終焉を迎えています。もちろん、血族が立派な方で、歴史を重んじ、仕事の実力も、人望もある人であれば、問題はないでしょう。ただ、これからの時代は、そこに集まった人たちが、自分たちで育てる、自分たちのイメージを表す、自分たちの思いを「デザイン」することのできる、また、そんな思いをもった人間たちで「デザイン」された会社が成長できる時代になるのではないかと思います。
内と外の両方にきちんとアピールできる「デザイン」を求めて、「デザインコンシャス」であることは良いことなのではないかと改めて思います。
さて、そんなデザインフィルさんの商品の中でも、私の「今」一番のお気に入りです。
【トラベラーズノート】
牛革素材のカバーノート。カスタマイズフリーなので、自分スタイルの相棒を作れます。
スターターキット:3,200円(税抜) リフィルやパーツは300円(税抜)~
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【うれしいお土産】
展示会で頂いたダイヤメモ+カバー。このカバーの色と風合いがたまらない!
+前述の会田社長の著書「デザインで視る企業価値」(幻冬舎)1,260円(税込)
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は~。やっとアップできました。2月の頭の東京出張の帰りに考えをメモしたのですが、なかなかまとめ切らず。。。きっと書いてる私自身、デザインコンシャスなんです。デザインのことを書くときは、文章のデザインにも悩みます。(笑)
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