BLOG

2011.1.12

◆MANY WINTERS – Nancy Wood –

日々の想い

今日は死ぬのにもってこいの日だ。
生きているものすべてが、わたしと呼吸をあわせている。
すべての声が、私の中で合唱している。
すべての美が、わたしの目の中でやすもうとしてやって来た。
あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去って行った。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。
わたしの畑は、もう耕されることはない。
わたしの家は、笑い声に満ちている。
子供たちは、うちに帰って来た。
そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。
Today is very good day to die.
Every living thing is in harmony with me.
Every voice sings a chorus with me.
All beauty has come to rest in my eyes.
All bad thoughts have departed from me.
Today is a very good day to die.
My land is peaceful around me.
My fields have been turned for the last time.
My house is filled with laughter.
My children have come home.
Yes, today is a very good day to die.
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、新年早々ですが、ナンシー・ウッドの詩集、「今日は死ぬのにもってこいの日」より、今年の抱負がてら詠ってみました。何故新年の抱負に?突然?という感じではありますが。(笑)
昨年末、ある友人と晩餐をしました。彼は高校時代にニューメキシコに留学しており、私も学生時代(何と!同じ1997年にアメリカに居たのです)にボストンに少しおりましたので、アメリカの話で盛り上がりました。そして、私が大陸横断時にネイティブ・アメリカンの村や町、遺跡を通るうちに、彼らの思想やライフスタイルに非常に興味がでて、いつかタオス・プエブロやサンタフェへ行きたいという話をしていたのです。そんな中、正月にふとナンシー・ウッドのことを思い出したのです。
私がナンシー・ウッドを知り、彼女の詩に出会ったのは帰国後ずっと後の1999年。モノ・マガジンの特別号でネイティブ・アメリカンの生き方を学ぶといった雑誌でした。ナンシー・ウッドの詩やJDチャレンジャー、フランク・ハウエルの絵画、日本におけるレザークラフトの草分け的存在の髙橋吾郎さんのインタビューを見て、心を震わせていたのを覚えています。自分の眼で見た赤茶色の大地、切り立ったキャニオン、神秘性をもったターコイズ、そして時とともにその魅力を変化させるシルバー、そして自然とともに生活をしているネイティブ・アメリカンを思い出しながら。。。
冒頭の詩にあるように、ネイティブ・アメリカンは死を恐れません。それどころか、死を喜びへと導く思想を持っています。全ての自然に感謝をし、一日一日を正しく、正義に基づいて、自己をできる限り時間の流れに同化させて生きている。
今の時代の日本に生まれて、今のような環境で生きている以上、今すぐネイティブ・アメリカンと同じ思想、同じ生き方は出来ないと思います。現代人の多くは強欲ではあります。しかし怠惰でもあります。故に夢や欲を抱きながらも、本当に「一生懸命」「全力」というのはなかなか実行できるものではありません。私自身、とても怠惰に一日を過ごす日も少なくはありません。かたや、何だか知らないけれど慌ただしく一日が終わってしまう日もあります。しかしながら、自分は「生かされている」のか「生きている」のか、一日を生きたことに感謝をして一日を終えることができるか、今日出来ることを明日に延ばしてはいなかいか、今日一日を本当に大事に生きることができたか、思慮深く人間らしく生きることが出来たか、そういったことを考えながら今年は生活をしたいと思います。
当社のあるマネージャーが昨年より「証」という日記をグループウェア上で書いています。今日一日、彼の生きた「証」を皆に表しているのです。「私は今日、こうして生きました!」ということを教えてくれています。当社のスタッフは皆、彼の生き様を他に伝えることができるのです。少しオーバーかもしれませんが。(笑)
毎日、就寝時に妻や娘、息子たち家族のことを思い、友や世話になった方々、両親や祖父母を思いながら、
「今日は死ぬのにもってこいの日だ」
と思えるような365日を過ごせると素敵だと思います。
この日記はここまでを土曜日の朝に書きました。夜にウェブにアップしようと思いデスクトップに保存しておきました。
そして、土曜日の晩に祖父が他界しました。
私が朝から「死」と「生」について考え、一日一日を楽しく、大切に生きようと考えた夜、享年93歳の祖父が他界しました。激動の時代を生き、恐らく波瀾万丈の日々を過ごしたこともあるかと思います。しかし、子供や孫、ひ孫の顔を見て、家族に見守られながら旅立った祖父は幸せだったのではないかと思います。
恐らく祖父は、「今日は死ぬのにもってこいの日だ」と思いながら旅立ったことと思います。私もそう思いながら最後を迎えることのできるように一日一日を生きて行きたいと思います。
「今日は死ぬのにもってこいの日だ」
sign.jpeg


Inquiry

サービスに関するお問い合わせはお電話、メールにて承っております。
個人情報は、お問い合わせの回答以外には一切利用いたしません。

お問い合わせフォームお問い合わせフォーム

お電話でのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ 06-6341-3950

株式会社デルタジムサービス
〒530-0001 大阪市北区梅田1丁目1-3-200(大阪駅前第3ビル2F)
TEL:06-6341-3950FAX:06-6341-0890E-Mail:info@delta-net.jp

(C)2016 delta  CO.LTD.