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2011.5.24

ホーチミン3日目~PLUS VIETNAM INDUSTRY編(2011/04/18)

日々の想い

ホーチミン3日目はいよいよ、この旅初の文具メーカー工場の視察です。午前10時に工場に伺う予定となっておりましたので、片道一時間の道のりではありますが、ホーチミンの交通事情、また何が起るかわからないという昨日のガイドの言葉を信じ、8時にホテルを出発することにしました。今日の朝ご飯はホテル近所の食堂で朝フォーを頂きました。お約束どおり、香草の山が出て来て、「果たしてこれは裏庭で栽培しているのかな」と変な想像をかき立てられました。
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またまた香草の山。
ホーチミンの朝の交通事情は夜のそれに負けずとも劣らず素晴らしい状況で、バイク、バイク、バイクとバイクの川を車が掻き分けて走るという状況です。こちらは写真をみても残念ながら伝わらないので、ご興味のある方は、是非とも一度ホーチミンを訪れてみてください。道中印象に残ったのは建築用重機が多数駐車してある場所でしょうか。韓国や日本の企業の名前が名入れされていたところから推測するに、中古販売やリース用のものかと思います。しかしその数は尋常ではなく、恐らくこれが現在のベトナムの発展状況を象徴するひとつの光景ではないかと思いました。10数年前にマレーシアのクアラルンプールを訪問した時にも感じたことですが、その街の元気度を計るひとつに建築や土木の作業が如何に街中で行われているかということがあるかと思います。インフラストラクチャができ、ハードウェアができ、人々の所得が向上し、ソフトウェアやサービスが浸透していく。ベトナムはこれからまだまだインフラとハードの発展が見込める国だと改めて認識しました。見る人がみれば、かなり出来上がって来ているのかもしれませんが。
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重機駐車場。
PLUS VIETNAM INDUSTRYのあるビエンホアⅡ工業団地はドンナイ川をやや上流に上ったところに位置します。約1時間の後、PLUS VIETNAM INDUSTRYに到着。交通事情も何のトラブルも無く、見事にアポイントメントの1時間前に到着という驚きのハプニングに、受付の女性も「10時でしたよね?」という驚き。しかし、面倒な顔ひとつせず、まごころを持ってご対応頂き、PLUS VIETNAM INDUSTRY(以下プラスベトナム)の横井社長と面会することができました。以下に横井社長からお教え頂いたベトナムのこと、そしてプラスベトナムのことを書ける範囲で記述したいと思います。
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プラスベトナム工場のゲート。
ベトナムはS(エス)の国と呼ばれ(このことはあまり皆さん知らないようです)、南北に細長く、バラエティに富だ気候、風土、民族性を持ち、国土は33万?で日本の90%という、国の形成としては日本とよく似た条件であると思います。つまり、ベトナムではその地域によってビジネスに特色をつけることが必要とされるようです。例えばベトナムではエースコックさんがとても有名で、大成功している日本企業のモデルとして様々なところで取り上げられています。エースコックさんの成功の秘訣はエリアを意識した商品展開があるようですね。
そして人口は8600万人強、社会主義(共産主義)ではありますが、争いごとを好まず、プライドが高い、ホーチミン市に関して言えば全く持って社会主義の色を感じません。人々は自由で、その生活をもっと豊かにして行こうという思いをもって生活をされています。また、越僑と呼ばれる海外在住の方々からの海外送金はその金額はベトナムに供与されるODAよりもはるかに大きく、ベトナム国内のGDPの10%を上回るようです。またバイクは2010年末の時点で2400万台を上回り、国民の3.5人に一人はバイクを所持している形になります。一家に一台ですね。しかも日本のようにファミリーカーというよりも、常に仕事にもプライベートにもフル稼働している状況ですので、なるほどホーチミン市内の状況に頷くことができます。
ではプラスベトナムさんの状況について少々。プラスベトナムの横井社長は勿論のこと、今回ベトナムでお会いした経営者の方々皆に共通していることなのですが、みなさんベトナムを愛されています。そして社員、スタッフを愛されています。勿論愛するが故の厳しいお叱りもあるでしょうし、仕事に対する熱意も半端ではありません。それは日本人の少なくとも私が自分の会社で社員やスタッフと共有している以上のものであり、本当に心を打たれたものでした。もっともっと精進せねばならないと改めて思いました。
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理念や行動指針を掲示して共有しています。
プラスベトナムさんは1995年に第一工場を創業され、現在はヌンチャックという工業団地にも工場をお持ちです。ビエンホアの工場では修正テープ、テープのり、紙製ファイル、PPホルダー、PPファイル、ホッチキス等生産されており、ヌンチャックの工場ではホッチキス針、クリップ類等の金属文具を生産されています。従業員は1760人と116人で、会社の目標として「ベトナム人による経営を目指して」を抱き、従業員の教育の強化、意識の向上、思いの共有化を進めておられています。
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プラスベトナム工場で作っている製品。
なかでも心を掴まれた2つのことがあります。それは、「本当の意味での環境への取組みを行うために、低価格高品質の実現に努める」ということと、「法遵守を意識した上で、従業員の犠牲の上に会社の発展はない」ということです。最初の事項の意味は明解で、一般的に良いものとは「欠損のないもの」ではありますが、実際は「検品で弾かれる」ことが美徳とされます。本当にそれがクオリティの高いものと呼べるのでしょうか?つまり「検品で弾かれる」ことのない商品を生産し流通させる。これが本当のコストダウンと環境を意識した生産であるという目標を立てて、スタッフ、ワーカーの皆が理解し、取り組むことで、本当の意味での低価格高品質で環境にやさしい商品が産まれるということです。2つ目の事項はとても労働法の厳しいベトナムにおいて、真面目で勤勉な従業員をきちんと会社が守り、それを理解した従業員が今度は会社へ恩返しの気持ちを大きくする。労使の良好な関係(決して馴れ合いや妥協ではない)を構築することでより強い組織をつくることができる。 勿論、これは日本の会社でも同じことですが、それをきちんと皆が学び、 実践されているプラスベトナムさんに敬服の念を抱きました。
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月の優秀者を発表して共有しています。
プラスベトナムさんのスタッフの方々と1時間ほどお話をする機会を横井社長から頂いたので、いろいろとお話をおうかがいさせて頂きました。仕事に対する思い、会社に対する思い、自分たちの国に対する思いなど、お互いが片言の英語を使ってのコミュニケーションは決して彼らにも心地よいものではなかったかもしれませんが、仕事に向き合う、自分たちの生活をどのように捉え、人生にどのように向き合うかという大切なことを教えて頂いたと思っています。純粋な気持ちでひたむきに取り組むことの大切さ。私がどこか忘れてしまった感覚を彼らは常にもって仕事に取り組んでいるという事実は横井社長の思いがきちんと伝わっているのだなと改めて感じるとともに、自分の考えや行動を振り返るために本当に良い刺激を頂いたと思います。M.Nguyen(Hungさん)、Mr.Tran(Locさん)、Ms.Nguyen(Thuさん)、Lohngさん有難う。感恩。そして、横井社長、小峰工場長、お忙しい中お時間を頂き有難うございました。
技術的な部分や将来のビジョンなど、もっと沢山の情報や大切なことをお教え頂いたのですが、詳細をこのブログで書くことはできないので、それは私の手帳と心の中にきちんとまとめてしまっておくことにさせて頂きます。
本当に多くの気付きと学びを頂いたあと、プラスベトナムさんを後にして、ホーチミン市内へ戻りました。いろいろとお教え頂いた情報をもとに、またしても「一体、私はこの街で何がしたくて、何をするべきで、何ができるのか」ということを自問自答していました。さらには「この街で」という部分が取れ、「人生で」という方向へ徐々に移って行く事を確かに感じていました。
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ホーチミンの夜の路地。
ホーチミンに戻り、ホーチミン最後の夜を満喫する為に、一区の中心地を再度歩き回り、 ベンタイン市場や地元の商店の熱い雰囲気を感じつつ、「このあたりにお店を出すなら!」とか「このあたりのビジネスユーザーになら。。。」などイメージを膨らませていました。近いうちにまたこの街に戻って来たいと思いつつ、ホーチミンの最後の夜の眠りにつきました。
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街の海鮮料理屋さん。
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